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Bachiatari !
    + GG(ガレージゲーム)シリーズV

V.Naked Run  No.5

 二人は急いで外の車に乗った。オーナーが後を警戒しながら走らせだした。
 和巳は、急に沸きあがってきた爆発しそうなものをぐぐっと堪えた。オーナーが事務的な言い方をした。
「こちらの手落ちだ。本来なら、あんなタチの悪い輩は客人にしないんだが、他の客人からチケットを譲り受けたというので、よく調べもせずに参加させてしまった。以後気を付ける」
 和巳は目を潰っていた。揺れる度に体中が、特に尻が痛む。だが、それよりも発散できない怒りや悔しさが胸を痛めていた。
 やがて、オーナーのマンションに着いた。すぐ、バスルームに連れていかれる。オーナーは和巳にタオルを押し付けて扉を閉めた。一人取り残されて突っ立ってしまった。そのうち、機械的に体が動いて、シャワーの栓を捻っていた。
 熱湯にして頭の上からじゃんじゃん掛けた。口で受け止めては吐き出した。
「ゲェーッ!」
 少しでもあのクソオヤジやチンピラたちの臭い汁を吐き出そうと何度も繰り返した。尻にもシャワーを向ける。飛び上がるほど染みるが、奥歯を噛み締めて堪えて、懸命に洗い流した。
 脱衣カゴに用意してあったパジャマ(少し大きめ、この間着たのとは違うヤツ)を着て、リビングに行った。オーナーはパソコンデスクに座って電話中だった。
「たかが『遊び』の上でのことと片付けられては困る。何であれ、私のルールに従えなければ、ネットワークから外す」
 沈黙。相手の話を聞いている。
「それはそっちの都合だろう。あなたを新しいタイプと認めて『アスラ』に参画させたのに、あのような旧態然とした『御兄弟』に明かすとは、失望した」
 少し間。
「とにかく、あなたの『アスラ』へのアクセスは拒否する」
 通話を終えた。
 和巳が痛む尻を押さえながら、そっとソファに座ると、烏龍茶を渡された。喉が潤い、全身から強ばりが消えていく。オーナーが和巳の膝の上に白いチューブを投げた。
「バックにこれをつけて、寝ろ」
 助けてくれただけでも感謝しなければならない、これ以上オーナーに何かを期待する方が間違っている。そう思おうとしても、駄目だった。素っ気なく寝ろと言われてがっかりして、そしてムカついた。チューブを床に叩きつけた。
 オーナーが険しい顔で拾い、和巳の頬をひっぱたいた。悔しくて、体が震えた。
「後を向け」
 言われたとおり、床に膝を付いて、ソファに突っ伏した。パンツを下ろされ、クリームの付いたオーナーの指がソコに入ってきた。染みて痛さが増すが、・・・気持ちいい。体がそれを示していた。
・・・してほしいって、わかるだろ・・・
「二、三日バックは使うな。・・・抜いてやるからそれで我慢しろ」
・・・仕方無いな、それだけでも・・・
 向き直った。オーナーが上着を脱ぎ、眼鏡を外し、ネクタイを取った。ベルトを緩めて、和巳の前に膝を付いて、硬く勃っているモノを咥えた。
「ふっうぅ・・・」
 心地良さが体中に広がり、もう荒っぽい欲望が突き上げてくる。
・・・オーナーの咥えたい・・・
 オーナーのだったら、どんなに荒っぽくされても平気だ。かえってすごくうれしいだろう。
「オーナーのもやりたい」
 やれと言われるものとばかり思っていた。だが、オーナーは首を横に振った。
「私のはしなくていい」
 また和巳のを口に含んだ。
・・・何でダメなんだ、気持ちいいはずだろっ!? 俺にされたくないのか!
 頭に血が上っていた。とっさにオーナーを蹴飛ばしていた。オーナーは考えてもいなかったのだろう、呆気なく床に倒れてしまった。和巳はオーナーの緩んでいたスラックスの前を強引に開き、ブリーフを下ろして、まだ勃起していないモノにかぶりついた。
「よせ、式場!」
 聞くか、そんなの!
 逃げられないように腰に抱きつき、ものすごい勢いで吸い上げた。次第に硬くなっていく。
 やっぱり、感じるじゃないか。
 頭の上でオーナーの声が漏れてきた。
「や・・・あぁ・・・」
 その声はか細く震えていて、なんともせつなく聞こえる。意外に思って、しっかり咥えたまま、上目使いで見た。
 これがオーナーかと目を疑った。苦しそうな中に悲しそうな、それでいて、快感を感じているように見える。そんな顔だった。和巳は戸惑ったが、もう抵抗していないから、嫌ではないはずだ。実際オーナーは両手を床に付け、体を斜めにして力を抜いた。
 OK。
 中途半端に下ろしていたスラックスとブリーフを脱がせた。
 オーナーの両脚を大きく広げて、その間に頭を突っ込んだ。前にプレイが荒っぽいと注意されたことは、忘れている。確かに未熟でもあるのだが、和巳はそういう興奮の仕方をするのだ。
 ヂュウヂュウ音を立てて吸う。
・・・やっぱ、旨いよ、オーナーのだと!
 自分で体を倒したオーナーの腰を浮かせて袋やその後まで舐めた。薄い毛に覆われた窄みがある。ソコも舐める。
「はあぁっ」
 吐息混じりの喘ぎが聞こえてくる。ベロベロに舐めて、舌を尖らせて突つく。
「う、うぅ・・・ん」
 オーナーが鼻声で悶えた。その感じてる様にますます刺激されて、和巳の体が、昨日の快感を思い出し、あの『獣性』が暴れ出した。
・・・俺、どうしよう、ココに入れたい!ああ、とんでもないよ!
 オーナーの体を折り畳み、腰の下に膝を入れて、自分のモノをオーナーの腰の当たりにガッガッと当て始めた。そのリズムで舌を穴に差し込む。これで満足しろと体に言い聞かせる。オーナーもとても気持ちよさそうにしている。薄い唇をわずかに開いた。
「・・・ソコに、入れて・・っ」
「えっ?」
 聞き違えたのか。まさか、オーナーが?
 思わず間抜けたことを聞いていた。
「何を?」
 オーナーは自分でも戸惑っているようだった。拳を唇に当てた。
「いや、いい。無理を言った」
・・・あっ、せっかくのチャンス、逃してたまるか!
「無理じゃありません、俺、出来ます!」
 オーナーは意外そうに目を見張った。和巳が頷くと、もう一度和巳のモノを口で濡らし、和巳の指を二本しゃぶった。和巳がその指をオーナーのソコに入れて、ほぐした。先をくっつけて、最初の一押しをする。
「あっ!」
 オーナーが短く叫ぴ、床に指を立てた。和巳のモノがぐっとめり込んでいく動きに合わせて短くブレスしている。痛みはあるのだろうが、何よりオーナーの体が和巳に入ってきて欲しがっているようだった。遂にすっぽりとはまった。
 目の前でオーナーのソコが自分のモノを咥え込んでいた。肉棒が動くに連れて、穴の襞がめくれたり、すぼまったりして、まとわりついていく。なんとも生生しい交接部分。イヤラしくて一層興奮する。
「いいっ、オーナーのここ、いいよっ!」
 オーナーが嫌々する様に首を振る。和巳は遊んでいるオーナーのモノを激しく扱いた。
「オーナーのチンポも最高!」
 オーナーが恥ずかしそうに赤らんだ。クールでかっこいいヒトだ。度胸もあって、ヤーサン連中なんてものともしない。そのヒトが自分に入れられて、こんな顔するなんて。
・・・オーナーにこんなこと・・・絶対俺だけだ!! 
 嬉しくて叫びたくなる。オーナーの方も腰を押し出してきた。二人は交接部分で激しくぶつかり合った。和巳がもう限界に来た。
・・・ぶっ放したい!
 でも、こんなエキサイティングで気持ちよすぎること、自分からエンドにするのは惜しくて堪えた。オーナーのモノをそれまで以上に乱暴にねじ上げた。
「もう、ぶっ放せよ!」
 オーナーが潤んだ目を半開きにして、つぶやいた。
「ああっ・・・いいっ、こんな、僕は・・・」
 和巳の堪えがついに切れた。
「はあっはっあ!」
 ガクガクして放っていた。それは、快感が全身に広がる一瞬だ。オーナーもイッていた。和巳のモノがずるっと抜け、余韻に浸りたくて抱きつこうとした。だが、オーナーは顔を逸らして立ち上がった。
「シャワーを」
 バスルームへいってしまった。しばらくぼうっとしていたが、腰を上げて、バスルームを覗いた。もういなかった。和巳も浴びて、ベッドルームをそっと開けた。オーナーはこちらに背を向けてベッドに横になっていた。忍び込む様に入り、空いている(多分空けておいてくれたのだと思う)隣のスペースに滑り込んだ。
 もう寝てしまったのか・・・でも、何も言わないようにしよう。きっとその方がいい。明日になれば、またいつものオーナーに戻っているに違いない。
 昨日もそうだったが、また忘れられない一夜が増えた。この先、いちいち覚えていられないほど忘れられない一夜が増えていったら、どんなにいいだろう。
 次のゲームは対ファルコ戦。佐久間のために、何よりも自分のために、室生の鼻っ柱をへし折ってやる。オーナーが少しは感心してくれるような戦い方で。
 ずっと気になっていた隣の寝顔を覗き込んだ。あの朝見たのと同じ静かな寝顔だった。安心して、和巳も眠った。    

(完)
 
 


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